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#13「兆円」の向こう側― 国家予算を生活感覚で見てみる ―


こんにちは。みんなの教科書屋さん店長です。


今回のコラムは少し変わった内容です。政治的な主張をしたいわけではありません。「防衛費は悪だ」とか、「福祉を削れ」とか、そういう話をしたいわけでもありません。ただ、私たちが毎日払っている税金や社会保険料が、実際にはどのような形で使われているのか。そして、その「兆円」という巨大な数字を、どこまで生活感覚として想像できるのか。そこを一度、考えてみたいと思ったのです。


⸻「兆円」は、人間の感覚を麻痺させる

国家予算は100兆円を超えています。しかし、 5兆円、10兆円、20兆円と言われても、多くの人には実感が湧きません。


けれど、 毎月1万円、給食費、介護職員の給与、地方のバス路線の財源などという形になると、急に現実味を帯びてきます。つまり、「兆円」を生活へ翻訳することが必要なのだと思うのです。


⸻例えば、防衛費現在の防衛費は約8.7兆円。政府はGDP比2%へ向け、最終的には10兆円超規模へ増額する方針です。

しかし、「10兆円」と言われても、なかなかイメージできません。

そこで、少し生活感覚へ近づけてみます。


F35戦闘機 1機   → 約150〜200億円 

F35A(通常離着陸型)   → 105機 

F35B(短距離離陸・垂直着陸型)   → 42機 導入予定・契約済み*


トマホークミサイル 1発   → 約6億円(※ 発射装置・関連設備・訓練・整備費込み)(政府は400発購入)


イージス艦 1隻   → 以前のものは、一隻約1700億円規模だったが、最新のイージス・システム搭載艦建造予定 2隻で、総額 約1.6〜1.9兆円規模→ 1隻あたり8000億円級試算も.


もちろん、防衛は必要だという考えもあるでしょう。一方で、「これだけ巨大なコストを、人類はどこまで払い続けるのだろう」と感じる人もいるかもしれません。


重要なのは、「賛成」「反対」よりも、まずイメージできることだと思います。


⸻消費税5%減税を生活感覚で考える

消費税を10%から5%へ引き下げた場合。減収は、およそ12兆円規模と言われます。


これも「12兆円」だけでは、実感が湧きません。


しかし、成人人口で単純計算すると、成人1人あたり年間約12万円規模。

つまり、「毎月1万円程度、自由に使えるお金が増える」という感覚になります。

この金額を、 大きいと感じるか、小さいと感じるかそれは人によって違うでしょう。


ですが、少なくとも「生活感覚」として考えられるようになります。


それ以外にも

■ 教育教員1人増員→ 年間約700〜800万円規模→ 防衛装備1件で教員を何人増やせるか■ 介護介護士給与を月3万円引き上げ→ 年間数千億円規模→ 国全体予算から見るとどの程度か

■ 少子化出産費用完全無償化→ 数千億円規模

■ 地方地方バス路線維持→ 数百万円〜数千万円単位→ トマホーク数発分でどれだけ維持できるか

■ 奨学金奨学金利子ゼロ化→ 数百億〜1000億円規模→ 若者負担軽減効果

■ 住宅若者住宅補助、月2万円補助→ 年間 約2.4兆円規模(20〜39歳、1000万人対象想定)→ 再エネ賦課金や大型防衛事業級の規模感→ 若年層の可処分所得へ直結


「国家予算」は、誰かの生活そのもの国家予算は、単なる数字ではありません。そこには、子どもの教育、医療、介護、原発事故処理、エネルギー政策、少子化対策、地方インフラ、防衛など、私たちの日常そのものが含まれています。


つまり、「何にお金を使うのか」ということは、「どんな社会を作るのか」ということでもあります。


私は、こうした「生活へ翻訳する作業」は、本来メディアや政治家がもっとやっても良いことだと思っています。そして、市民自身(私も含めて)、 調べる、比較する、可視化する*、議論するということを、もっとして良いと思っています。


それは単なる政治批判ではありません。むしろ、「自分たちの社会を、自分たちで考える」という、民主主義そのものに近い行為ではないでしょうか。「兆円」の向こう側には、私たちの日常があります。そして、その数字をどう使うのかを決めているのは、最終的には私たち自身なのだと思います。


(以下、参考資料)「兆円」の向こう側 ― 国家予算を生活感覚で見てみる以下は、国家予算や政策を「生活感覚」へ引き寄せるために作成した参考資料です。「何が正しいか」を決めつけるためではなく、* 国家はどこへお金を使っているのか* その金額は、私たちの日常とどう繋がっているのか* 私たちは、その優先順位をどう考えるのかを、考えるための材料としてご覧いただければと思います。(※ 数字は2024〜2025年度ベースの概算です)



 
 
 

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